ギグワーカーの代表的な働き方のウーバーイーツが労働組合や値下げなどで問題になっています。
ギグワーカーたちがユニオンを立ち上げて、いわゆる労働組合のような組織を立ち上げました。
なぜ緊急にユニオンの立ち上げが必要になったのか?
個人事業主に労働組合は有り得るのか?
世間やSNSでは賛否両論の声がざわざわしているのでまとめてみました!
★コンテンツ
ウーバーイーツユニオンは労働組合?
まず労働組合とユニオンの違いは何かということを簡単に解説いたします。
労働組合は一つの企業の中でその企業に雇用されている労働者が組織する団体で、構成する労働者のことを「組合員」と呼んでいます。
労働組合の主な目的は「労働条件の維持改善や経済的地位の向上」にあります。
雇用側と労働側では立場の強弱が明らかであり、賃金カットや労働ルールの改変が勝手に行われても労働者個々が抗議・争うのはあまりにも非力。
そこで個々の力を束ねて団体を組織し、構成員の権利や生活を守ることが必要になるわけです。
会社は労働組合からの団体交渉申し入れを拒否できないため、オープンな協議が行われます。
日本では最近あまり行われることがありませんが、交渉が決裂した時には「ストライキ」という労働者による争議行為に発展することもあります。
ユニオンというのは、企業に労働組合が無かったり有名無実化した役に立たない組合だった場合に外部の組合として利用されます。
企業という枠を越え、同業種や隣接業種等の労働者により組織された労働組合的なものが「ユニオン」と呼ばれ、主な活動は団体交渉となります。
ウーバーイーツという働き方の中で仕事中の事故やケガ等に何も補償がないことが顕著になり、報酬のルールも予告なく変わったりと問題が表面化してきました。
まさに今回のウーバーイーツユニオン設立はウーバー側との団体交渉を念頭においたものですね。
ウーバーイーツユニオンは特定の労働組合を持たない個人事業主により構成された一つの労働組合のような位置付けになります。
今後はフリーランス全体にこのような動きが増えていくことが想像できますね。
ウーバーイーツユニオンが値下げ問題で団体交渉へ!
ウーバーイーツの新しい働き方に魅力を感じて多くの人が配達員として活躍しています。
しかし一般的な企業・会社という概念とは違った労働組織形態であるがために、ルールとして労働者側に徹底されていない部分が多い。
雇用保険や社会保険に入れないことはさすがに認知しているはずですが、事故・ケガの補償については登録の段階での告知の甘さがある。
事故やケガにおいては自己責任の部分があるので、当該者という限られた範囲での騒ぎでした。
ところがその後アカウント停止や報酬体系の変更という登録している者全員に関わる問題が発生し、緊急にユニオン設立へと繋がっていきました。
ユニオンの設立という動きがそれまで優位性の上に胡坐をかいていたウーバー側にも変化を与えたようです。
これまで配達員側に圧倒的に不利な補償内容しか準備していなかったのが、10月1日よりウーバージャパンが新たな傷害補償制度を導入しました。
まだまだ物足りない補償内容ではありますが、個人事業主が束になって組合設立の動きをみせたことがウーバー側にプレッシャーをかけたことが見て取れます。
2019年11月29日とウーバーイーツの東京地区での報酬体系見直しが突然行われました。
ウーバーの配達員の報酬は、配送距離等の基礎報酬+配達回数に応じたボーナスにより構成されています。
先日の報酬改定は基礎報酬の単価において行われ、1例をあげれば約2.7kmで570円だったものが改定後は498円になっていたと。
その代わりに天引き手数料を35%から10%へ引き下げボーナス分の上積みをして配達員の収入に影響はないとしています。
もし普通のサラリーマンがある日給与明細を見て基本給が減っていたらどう感じるだろう?
そして会社から「そういうことにしたけど手当てやボーナスで補うからね~」と説明されて納得するだろうか?
まさにこういう企業側の勝手を阻止・是正するのが労働組合でありユニオンの役割。
当然ウーバーイーツユニオンも早速ウーバー側に団体交渉を求めました。
これまでウーバー側は補償制度の説明などでユニオンより団体交渉を要求されているが。
「ウーバーの配達員は労働組合法上の『雇用する労働者』に該当しないとして交渉を拒否しています。
今回の報酬体系についての団体交渉においても拒否の姿勢は変わらないようで、最終的にウーバー側がどのような対応を見せるかが注目されています。
ウーバーイーツユニオンに賛否両論の声
労働組合については日本の社会人ならその存在意義も活動も理解しているはずです。
しかしユニオンとなると少々感じ方は変わってくるようです。
特に今回のような個人事業主で構成された組合には違和感や異論を唱える人が多いように感じます。
まず個人事業主や自営業者というのがそもそも自己責任で活動しており、労働者とは違うだろうという認識がある。
雇用保険や社会保険に入れない、解雇規制がない、最低賃金法が適用されない、仕事が確約されず契約内容が一方的に変更されるリスクを伴う・・・
これらを踏まえて活動している者をなぜ労働組合のような組織にして守る必要があるのか?
団体交渉というのは甘えであり個人で争うべきではないのか?
という指摘はある意味ごもっともな部分ではあります。
一方で自営業や個人事業主も働くことで収入を得ている広義での労働者と言えます。
労働収入を得ている限りは相手の管理下にある状態であることも間違いない。
よほどの実力者でない限りは報酬すら自由に決めることはできませんよね。
今回ウーバーイーツユニオンの賛否というよりウーバーイーツの働き方の賛否が問われているのだと思います。
ウーバーイーツは配達員側に好きな時に好きなだけ働けるという自律性があることが「労働者」という拘束された立場ではないと判断される理由です。
しかし使用従属性(相手のルール管理下)が存在することも事実であり、報酬が勝手に変更されることを自己責任と片付けるのも無理がある。
ユニオンの意義は単に弱者救済ということに留まらず、社会における労働環境の整備が期待されること。
今回のウーバーイーツユニオンについても、自由に働く者への妬みを集める配達員の救済が本意ではない。
今後増えて行くであろうソーシャルワーク等のプラットフォーム型の新しい労働形態における法制度等を見据えた組織としてユニオンを前向きに考えなければなないでしょう。
そういう意味では最初は賛否両論いろいろな意見があって良いと思うし、前例のない中で行動を起こしたことは画期的だと思います。
古い価値観や常識でモノを言うのは簡単ですが、前へ進む力にならないことも多い。
ウーバーイーツユニオンの設立・存在・行動は日本人のこれからの働き方を考える上でとても意味があるのではないでしょうか?
ウーバーイーツユニオンに対してSNSでは
ウーバーイーツの配達員が労働組合作ってるらしいですが、彼らに思うことをYouTubeにするまでもないなと思ったのでTwitterでしゃべってみました。 pic.twitter.com/InZb9gHk1p
— やまもとりゅうけん/人生逃げ切り😇 (@ryukke) December 6, 2019
でも正直この活動の時間は1円にもならない。
配達してる方が金になる。
じゃあ何でやってるかって?
この仕事・働き方が好きだからだよ。
自分達の問題は自分達で解決したいだけ。
問題を放ったらかしてたら法改正や規制によって望まない解決になる。
だから嫌なら辞めろって話は全く意味がワカラナイ— T(フリーランス軽貨物ドライバー) (@t24365unso) December 6, 2019
そらぁ、ウーバーイーツユニオンやってるのは実質東京ユニオンですからねぇ。
他道府県ユニオンとの縄張りとかもあるでしょうし、東京の組織って、他道府県なんかアウトオブ眼中が多いですからねぇw— moterman2@ウーバーイーツ福岡 (@moter_man2) December 5, 2019
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